転職活動の終わりと始まり
車の温度計は日中35℃を指していた。
いかがお過ごしでしょうか?
今日は転職先になるはずだった会社に挨拶と謝罪に行ってきた。
面談は10分ぐらいで終わった。
こういう事態は話してあったからだろうか、思った以上に事はスムーズに運んだ。
私の収入までご心配頂き、話をしていたプロジェクトは現職の会社か私個人に委託して頂けることとなった。
なんともありがたい話だ。
感謝の念とともに私はその場を後にした。
それだけ?
勝手に面接に来て、忙しくなったから入社を断る?
身勝手じゃないか?
いや身勝手すぎるだろう自分!
そもそもフライング気味に転職活動を始めてしまった自分の心理を思い起こしてみた。
事の起こりは収入、お金だったが、本当にそれだけだっただろうか?
確かにそこは重要だが、そこまで危機的状況にあったわけではなく、現職の社長との付き合いの長さを考えればまだまだ待てない状況ではなかったはずだ。
では何で?
仕事が減っていたある夜、寝床に入って思ったことがある。
このままでは転職か・・・と。
で
待てよ転職?
転職って35までだろう?
私今いくつ?
しかも私の職種ではほぼ企業からの募集なんてないだろう?
焦った。
そして厳しい現実が突然目の前に描き出された。
どこかぼんやりと、しかし厳然たる存在感を持ってそれはそこにあった。
あ、私もう若くないんだった・・・。
自分の年令はわかってはいた。
この年齢以降はこういう扱いになるんだ・・。
今までできていたことが許されなくなってしまうんだ・・。
それが現実の事として、初めて重くのしかかってきたのだ。
正直怖かった。
だから?
今更何を言っても人様に迷惑をかけ、時間を無駄に頂いてしまった言い訳にしかならないよ。
皆様ごめんなさい。
でも、今回勝手ながら私は学ばせてもらった。
年齢だけで人は人を判断しないという現実もある。
あるいは時期や時勢のためかも知れないが、まだ自分を買ってくれる人がいると知ることができた。
上を向いてもう少し歩いてみようかと思ったりもした。
今日は風の強い一日だった。
本格的な夏が始まろうとしている。
ここまでお読みくださったあなたに感謝です。
おやすみなさい。